日常に埋もれた小さな問題点の捉え方|新人の感じる違和感を拾い出せ

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新入社員
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大切にしたい新人の感性

或る有名企業での話です。有名私立大学を卒業後、新卒として入社してきました。無精髭ぶしょうひげをはやしていた彼は、注意されました。すると彼の答えはこうです。

そんな小さなことで人を評価するような人は相手にしたくないのです。

だから髭などどうでも良いのです。気にしないのです。

言わんとすることは分かります。しかしながら、ことビジネスに於いては損をすることは必定ひつじょうです。

以前にお話した文脈コンテクストと同じ意味で、世の中様々な人々が居りますからその意味において、皆が同じ感覚だとは思わないのですが、髭を剃るか、剃らないかを比べたら、きちんと髭を剃った方が良いということ自体には同意していただけると思います。

それは、無精髭を嫌う人が居ります。もちろん無精髭など気にしないという人も居るでしょう。しかしながら、無精髭をはやしていないと嫌だという人はほとんど居ないでしょう。

小さな負の評価を取り除く

小さな負の評価(マイナス評価)を取り除いていくことは、ビジネスを行う上で、大切なことですから、無精髭をはやしてメリットが無く、デメリットがあるのであれば、剃るに越したことは無いのです。してや注意されたのですから、彼の属するコミュニティでは髭は剃った方が良いことは間違いないでしょう。

マスクされて見えなくなった負の要素を燻り出せ

これと似たこと、つまりメリットがなく、デメリットだけなのに行っていることが、組織には意外と多くあります。それは日常化していて気付かなくなっていることが多いからです。

例えば、店舗などでは、店長などが従業員を怒鳴りつけることなどがそうです。仮に組織内では許されたとしても、居合わせた、又はその時に、ちょうど来店したお客様はどう思うでしょうか。大半の人が嫌な気分になると思います。

もし、仮にその通りならば、常日頃から穏やかに叱責した方が良いわけです。その為には、習慣化が必要です。普段していることというのは咄嗟とっさの時に出るので、日常から穏やかな物言いをしている必要があります。

こういったことは、中の人間は感覚が麻痺していて、怒鳴られるのが普通になってしまっています。新卒や入社してきたばかりの中途入社の従業員は、はじめは違和感があったと思います。しかしながら、徐々に慣れが生まれそれが日常化していってしまうのです。

或るアイドルグループの中で、常々、可愛らしいと印象づけられていた女の子がおりました。ところが、或る時、その子の後輩アイドルへの物言いを見て幻滅してしまったことがあります。それまで持っていたほのぼのとした可愛らしい印象は一瞬で消滅してしまいました。

仮に、当人同士では問題がないと感じられていたとしても、当人同士の関係性と周りと当人との関係性とは大きく異なるものです。当人同士の関係性も周りとの関係性を意識して築く必要があるのです。

彼女も常日頃から後輩アイドルに優しい物言いをしていれば、幻滅することはなかったでしょう。

負の要素を見つけ出すタイミング

そこで入社直後に話を聞くのが、一番良いわけです。

入社後1週間くらいに時間を取って、話をする機会を持つのはいかがでしょうか。入社して何か困っていないか、上手くやって行けそうか、組織(会社、店舗など)について印象や感想、そして趣旨を説明した上で、違和感などの情報を引き出せば良いのです。この面談は、会社が気に掛けているという意思表示にもなりますから、士気モラールの向上にも繋がります。様々な副次的効果も生まれるのでお勧めです。

簡単では無い聞き取り調査

しかしながら、簡単に聞き出せるとは思わないほうが良いでしょう。それは、ともすると組織に対しての否定的ネガティブな発言になるので、差し控えたいというのが当たり前の心情だからです。従って、関係作りを試みながら、あるタイミングで聞き出すというのが一般的な流れになります。

今は話せないと思うようなことがあったら、些細なことでも構わないから、書き留めておい欲しい。

そして、ある程度時間が経って、話せるように気持ちになったらで良いから、教えて欲しい。

とでも伝えておくのが良いかもしれません。

話せるようになるような時間の経過と共に、当初感じていた違和感は薄らいで行ってしまうものだからです。

これについても理由をきちんと理解してもらわないと、なかなか実行してもらえません。

このことにも留意してください。