スマホゲー、トレーディングそしてビジネスにも共通する大切なこと

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予算管理

スマホゲー(スマートフォンのゲーム)、トレーディング(相場取引)、ビジネス(事業)と唐突に並べられたように感じられるかもしれません。

ところが共通している要素があります。それは資金管理です。

いずれも予算を決めてきちんと管理しないと、湯水のようにお金は流失して行きます。

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お金の問題

共通した本質を見ていくことで、問題の所在を明らかにして行きましょう。

スマートフォンのゲーム、一般にスマホゲーなどと略されることも多いようですが、しばしばお金の使い方が問題になるようです。それは課金システムに誘因があります。

ネットゲームの「基本無料+アイテム課金」の誘惑

スマホ(スマートフォン)に限ったお話ではありません。インターネットに接続することで遊ぶことのできるネットゲーム一般に言えることです。

「基本無料+アイテム課金」のシステムを採っているゲームはプレイ開始にはお金が掛からず、ゲーム内で何らかのアイテムを購入することで支払いが発生します。

アイテムには様々な種類が存在し、ゲームを有利に進めるためのもの、時間短縮の為のもの、見てくれを変えるものなど多種多様です。

抽象的で分かりにくいかもしれないので、具体例を挙げましょう。

様々な課金の形

RPGアール・ピー・ジーRole Playing Gameロール・プレイング・ゲーム)と呼ばれるジャンルがあります。主人公のキャラクターらを成長させながら、武器や鎧などの装備を充実させ、物語を進めて行きます。

キャラクターを成長させるためには、モンスターなどを倒すこと、或いはクエストと呼ばれる用事を済ませることなどから経験値を得て、それがある程度貯まるとレベルアップという形で成長します。例えば、この経験値が一定期間だけ2倍量が得られるアイテムが、課金対象として存在するわけです。これは意味するところ、時間短縮の為の課金です。

またキャラクターを強くするために、ゲーム内で、なかなか手に入らないレアアイテムと呼ばれる武器や鎧などが課金対象として存在します。これはキャラクターの直接的な強さに影響しますから、勝つための課金と言えるでしょう。

見てくれを変えるものとしては、アバターやスキンと呼ばれる画面上の絵柄が変わるアイテムがあります。これはお洒落などと同様で、直接的には強さに影響しませんが、自分や他人に見える姿や形が変化するのです。また、ゲームによっては、装備した武器や鎧などがそのままキャラクターの絵柄に反映されます。この場合は、勝つためでもあり、見てくれも変える課金と言えるでしょう。

課金への際限の無い欲求や衝動

他のプレイヤーと競い勝つためという動機が、時として過度の課金に繋がるのです。また一方で、アバターやスキンは、例えば特定のアイドルに対してしばしば見られるような強い執着をキャラクターに持つことが、強い課金に対する欲求や衝動を誘引します。

つまり、際限のない課金衝動が惹き起こされかねないと言うことです。

ゲームは悪くない

ゲーム自体は楽しいものですし、決して悪いものではありません。攻略を考えること、ゲームを囲んでSNSでネットワークができることなど良いことも多いでしょう。ところが、お金の使い方に歯止めが掛けられない。勝つためにずるずるとお金を使ってしまうことは決して健全なことだとは言えません。

健全性を損なわない為に

健全にゲームを楽しむために必要なことは、予め上限金額を定め、その範囲内で購入すること。つまり欲望に駆られてお金を使うことを無くすことです。

月々の小遣いの金額やその人の価値観で変わるものではありますが、月に幾らまで使って良いか予め決めておくことなのです。

利用料金に月額制が採られていれば、課金による有利不利が無くなり、純粋にゲーム的になるとは思われます。ところが、新たなプレイヤーを募るために基本無料に依らざるを得ないのでしょう。

楽しいかどうか判明していないゲームにお金を払うことに抵抗が有る。パッケージで売られているゲームであれば、思い切って買ってしまうしかないものですが、ゲームプレイ自体がサーバーに依拠することから、試供することが簡単にできるわけです。

健康食品などの無料サンプルよろしく、ゲームでは試しに遊んでみてくれと無料で試すのなら食指は伸びやすい。そこで楽しんでもらってから、うまく課金アイテムで対価を取ろうという趣意は理解できることでしょう。

但しそれが原因で、ゲーム遊戯の健全性を損なうのでは大きな問題です。健全性を損なわない為に、プレイヤーは各々が自ずから予算を考えて遊びましょうというのが提案です。

続いてはトレーディングとビジネスについてです。

止み難い資金追加欲求

トレーディング(相場取引)とビジネスと分けて掲記しましたが、実のところは同じです。それはここで言うビジネスとはenterpriseエンタープライズつまり企業であり起業の意味だからです。投機と投資と言い換えても好いかもしれません。

楽しむために課金する。勝つために課金する。その際限の無い課金衝動がスマートフォンやPCなどのネットゲームで起こることをお話ししました。ネットゲームで起こったことが、トレーディングや起業でも起こります。これを止み難い資金追加欲求とでも呼びましょうか。

外国為替証拠金取引(FX)を例に採りましょう。通貨は何でも構いませんが、例えば米国ドルを買ったとしましょう。ドルが値下がりして買い増しした。そうしたら更に下落した。証拠金が足りなくなりそうだ。お金を下ろして証拠金を積み増した。それでも更に下落した。お金を借りて証拠金を積み増した。

この流れが続けば、追加の証拠金が調達できなくなった時点でお終いです。時間と資金に制約がある以上、それを無視した運用はうまく行かないのは当たり前なのです。

一時的に利益を出しても結果的に損に終わるのは、時間と資金に制約があることを忘れてしまうからです。相場が下がってもどこまでも買い増し(難平なんぴん買い)を続ければ、いつかは価格が戻り、損を取り返すことができると考えることは、時間と資金の制約を軽視しているということを意味します。

「引くに引けない」

起業でも同様です。満たされていない要件を、一つ一つ満たしていけば、いずれは事業化できると信じ取り組むことは大切です。しかしながら、全てを拾いあげて見通すことは不可能で、見切りの要件を確保しておかなければなりません。それは到達期限だったり、投資する資金総額だったりするでしょう。

見切り水準を設けておかないと、気付いた時には底なし沼に落ちていたということになるのです。趣味で始めることであれば、それでも構わないかもしれませんが、ビジネスとしては危険なことです。始めて見たらどうしようもない状態に陥ることはあるからです。

「引くに引けない」という場面が発生するのは、初めに当初予算を設けないからです。これは個人の場合にしばしば起こることでしょうか。予算とは、金額と時間とで構成されています。

株式会社などであれば、当初資金調達した金額が予算と言えるでしょう。資金調達能力があれば、授権資本までは予算と言っていいかもしれません。

それ以上は、株主らにお伺いを立てることになります。

要するに資金は無尽蔵では無いと言うことです。

予算管理の重要性

ネットゲーム、トレーディング、ビジネスに於ける予算の重要性をざっと見てきましたが、予算を立てないと健全性が保てないことはよくお分かりいただけたと思います。

予算管理とは

予算管理とは時間と資金の配分です。

ネットゲームであれば、日常のプレイでどうするのか。そしてゲームの運営会社が企画する期間限定のイベント、それは課金の種でもありますが、これとどう取り組むかの予定を立てることでしょう。例えば、今月のいついつからイベントがあるから、日常のプレイ時は少し課金アイテムを控えようと云った具合です。

トレーディングならば、どれくらいの期間スパン取引トレードを一区切りするかなど自分流のやり方を確立することでしょう。1回1回の取引規模や損切りをどの水準で行うかも予算に含まれるでしょう。

起業なら、時間軸から見た売上金額、そして許容する先行投資などでしょう。

事情は常に変わりますから、どこかで自分の見込みや欲求を抑える安全装置を持たないと、管理不能になってしまうのです。

予算の変更について

予算を変更しなければならないことも無いわけではありませんが、昂る欲望や混乱した状態、不安に苛まれている状態の下では、絶対に変更してはいけません。予算の変更を万一行う場合は、平常心の下で行うことを最低限の取り決めとしおかなければなりません。