感情があなたの利益を遠ざける

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逃げる
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利害より優先するもの

想像してください。

あなたは或る職場で働いています。とても有給休暇が取り難い職場です。有給休暇取得は当然の権利と頭で分っていても言い出せない雰囲気が有ります。

従業員の一人が、有給休暇取得の申請をし、長期休暇を取りました。土日を含めて九連休です。

さて、あなたはどう感じますか。

残念な人

いかがでしょうか。あなたも

一人だけ有給休暇を取得してズルい!

と感じるのだとしたら、「残念な人」の仲間入りです。

あなたの仲間が正当な権利を行使して、有給を取得したのです。あなたの仲間は、羨まれることはあるにしても、悪く言われるいわれはないのです。

それではどう考えれば「残念な人」にならずに済むのでしょうか。

利害に忠実な発想の人

恐らく歪みのない率直な感情の発露はつろがあるとすれば、

どうしたら私も同じように有給休暇が取得できるのかしら?

であろうと思います。

企画力

或る従業員の立場で、有給休暇を取得することが課題だとして、企画的観点から大真面目に考えると、先ずは前例作りを考えるでしょう。

前例作り

その為には、比較的押しの強そうな、物怖じしない人物、或いは、上司のおぼえめでたき人物を選び出し、該当する人物に、有給取得をそそのかすところから始めるのではないでしょうか。

前例があれば、引き合いにも出せますし、諸条件に違いがないならば、押し切ることも可能でしょう。

棚ぼた先例

そう考えれば、先の場合には、はからずとも既に先例ができたのですから、歓迎すべきところです。

負の前例

逆に、有給休暇を申請したのにもかかわらず、上司の説得に応じて申請を取り下げた場合には、憂慮すべきです。それは有給休暇取得という観点からすれば、一歩後退したと言えるからです。

その場合、

申請したからにはちゃんと有給休暇の許可をもらいなさいよ!

であって、

自分だけ有給休暇を取得しようとするから。ざまあみろ!

であってはならないのです。

結果として、上司に前例を提供してしまうことになるからです。

利害に忠実なことと欲望や感情に忠実なことは異なる

自分の利害に忠実に行動することと、自分の欲望や感情に忠実に行動することとは異なります。利害に忠実に行動するためには、嫉妬や羨望の感情を抑え※、理性的に行動しなければなりません。

※ 厳密に言えば、感情の吐露や爆発を計算に入れたプロセスを描いて目標到達を目指すこともあります。その場合には、感情の吐露や爆発の影響をしっかりと読み込んでおかなければなりません。あくまでも管理コントロール可能な範囲で行います。

利害に忠実に行動し、利益を現実のものにするためには、一定水準の知性が求められます。

出発点から目標地点に到達させる過程プロセスが意識されなければ、目標地点へは到達できないからです。

企画力というものは、業務上で目標に到達する時だけに発揮されるものではありません。

企画の枠組みフレイムワークは仕事に限ったことではないので、日常の生活や行動を見ていれば、仕事のできる人とできない人は、十分に見分けられます。