行き詰まってしまった、苦しい、誰しもそう感じたこと、そう感じることはあるでしょう。
他人から見ると、思い詰める程には深刻ではない状況でも、当人は死活問題と感じることがあります。
当事者でないことの気楽さから、他人にとっては深刻に感じられていないとして割り引いて考えても、実際に当人が思っている程には深刻で無いことは多々あります。
暗黙の前提を自覚
目先の状況で一杯一杯になっていると、どうしても視界は狭くなりがちです。その狭い視界から下される判断が、至極真っ当な考えで、他には選択肢がないかのごとく感じられてしまうことすらあります。
そんな時には、自分が暗黙の裡においている前提を疑うことが突破口を開く鍵です。
就活
新卒でリクルートスーツで身を包み、就活(就職活動)を行っているとしましょう。何社もエントリーするもお祈りメールが返ってくるばかり。門前払いが続きます。悲観して就職が永遠に決まらないのではないかと思い詰めることも有るでしょう。
もし仮に会社訪問やエントリーの甲斐なく断られ続け、一生就職できないと悲観したとしましょう。
果たして本当に就職できないのでしょうか。
生きていくために働く、生計を立てるために働く。それならば、会社勤め以外にも道はあるのではないでしょうか。業種によっては慢性的に人手不足の企業が存在します。今なら、運送業界、介護業界、飲食業界では売手市場でしょう。
就職できないのではないかの不安の背景には、暗黙の裡に業種を絞り込んでいるのではないでしょうか。
これらの業界に就職することが仮に不本意であったとしても、全く受け皿が存在しないと感じるよりは救いがあることでしょう。必要としてくれる会社は存在するのです。
転職
リストラされた場合も同様です。暗黙の裡に次の行く道を絞り込んでいるのではないでしょうか。絞り込んだ末に、悲観して、電車に飛び込んでしまうくらいならば、高望みでもある暗黙の前提を取り除きましょう。死を選ぶほど深刻では無いのです。
自分を俯瞰
あなたは山林で道に迷ってしまったと想像してください。
周りはあなたの背丈の倍以上は優にある樹木で覆われています。
山林から出ようと思っても、どちらに向かってどこを歩いて行けば良いのか皆目見当がつきません。
その時、
そんな思いが心に湧き起こるのではないでしょうか。
迷いの森に迷い込んだあなたに今必要なのは、あなたとあなたの置かれている状況を隈なく正確に認識することです。
視界を確保せよ
煮詰まったり、思い詰めたりしている状況は、多くの場合、山林で道に迷っているのと同様です。
視界が確保できない為に、方向が定められないのです。
今知らず知らずのうちに狭めてしまって視界を、改めてきちんと確保することが大切です。
暗黙の前提を取り払ったら、与えられた条件として受け入れます。
そうすれば、恐らく選択肢が無いことは無いのです。
「こうでなければならない」「ああでなければならない」と自分の可能性を狭めないことです。
仮に選択肢が意に沿わないもの以外になかったとしても、改めて意に沿う選択肢が得られるよう雌伏の時を過ごしましょう。
いずれにせよ万事休すでは無いことに気付く筈です。
それでも、どうしても会社に行きたくないのなら、そのままどこかに遊びに行ってしまうのも良いでしょう。駅のホームから電車に飛び込んだり、どこかのビルの屋上や階段から飛び降りるくらいなら、その方がずっと良い選択肢です。