部下の手厳しい指摘に対して、感情的に反応していることは有りませんか。
しばしば見られる感情的な反応の一つに
評論かは要らない。
が挙げられるでしょう。
あなたに感情的な反応をさせるのは、指摘が正鵠を射ている証拠です。
真摯に受け止めることを覚えなければ、いずれ情報はもたらされなくなるでしょう。
コンサルティングと評論とを取り違えてはいけない
コンサルティングと評論は本質的に異なります。
- 評論
- [名](スル)物事の価値・善悪・優劣などを批評し論じること。また、その文章。「時局を―する」「文芸―」
- コンサルティング
- 専門家の立場から相談にのったり指導したりすること。また、企画・立案を手伝うこと。「―サービス」
とあります。
評論では、論じるところまでなのですが、コンサルティングは指導や企画・立案までが含まれるのです。
当たり前の話で、今更何を言いたいのか。そう思われるかもしれません。
しかしながら、意外と社内では混用されている場合が多いのです。
それというのも、コンサルティングというのはコンサルタントだけが行う
まずは社内から
社内には様々な専門家がいます。
財務担当、営業担当、経営企画担当、人事担当、総務担当、経理担当・・・必ずしも肩書きは必要ありません。
ワンマン経営においては、彼らの意見が
彼らとコンサルタントとが同じことを言っても、コンサルタントのいうことなら聞くが、彼らの言うことは聞かないということも多いからです。
ところが社内の人間ならば、コンサルタントが精査しなければ見い出し得ない
場合によっては、経営陣に意見を通すために外部のコンサルタントが使われることがあります。
コンサルタントにとっては有難い話ではあるのですが、結論が分かっているのにもかかわらず、敢えて外部からコンサルタントを招致することがあるのだということが、先に述べたことを裏付けることでしょう。
ですから、解答を社外に求める前に、必要があれば、まずは社内の専門家達に意見や考えを求めることをお勧めします。恐らくは想像以上によく観察しており、よく考えてくれていることと思います。
「評論家はいらない」とおっしゃいますが・・・
ワンマン社長に多いのですが、何かいうと
評論家はいらない。
と言う人がいます。
コンサルティングでは初めに現状分析が必要です。そしてその結果、何らかの提案が生まれます。
この現状分析が提案の必要性を訴える根拠になります。
現状を認識しようとしているときに、ともすると評論家扱いされてしまうことが問題なのです。
かくかくしかじかの課題が存在します。
これこれこうやって対処すべきです。
ここまで述べられれば、評論ではありません。
十分にコンサルティングと言える領域まで踏み込んでいると言えるのです。
従業員は、常に会社にいますので、様々な気付きが得られる機会に恵まれています。
経営者が周囲を硬化させ情報を撥 ね退 けている
うちの従業員は何も言ってこないという会社に多いのは、意見などを評論と称し、封殺していることも多いのではないでしょうか。
外部から入って話を聞くと、内側にいる人は、意外ときちんとした現状認識を持っており、それを聞かせてもらえることが多いものです。
意見や考えはただで貰えるものではなく、自分から求めてもなかなか得られないものです。
意見や考えが集まる環境作りにも心を砕く必要があります。
と或る会社の社長がかつて口癖のように
と言っているのを耳にしました。
これは何か新しいものは?との由でしょう。
新しい情報や意見、考えは、自ら求めて得るものということを熟知しているということです。
実際に、意見はきちんと受け止め、吸収しようとする方でした。