人は間違いを犯すものとしての仕組み作り
失念されては困る業務というものがあります。
単に、マニュアルを作成しこれに担当者を付け、忘れないようにねと念押ししただけでは、十分ではないかもしれません。
それは、その組織における人材の質によるところではあるかもしれません。
個々人が自身の職務の重要性をきちんと理解し、それを誠実に遂行することのできる人々の集まりならば、それで十分なことも多いでしょう。
私が見てきた零細企業や中小企業では、仮に責任感のある人が担当になったとしても、失念はしばしば起こりました。やはり人が行うことに間違いは起こるのです。
留守番電話の解除
と或る店舗では、営業時間外の電話は留守番電話で対応していました。
営業終了後に留守番電話を設定し、翌営業日の開店前に、その設定を解除する取り決めになっているのですが、営業時間中にも留守番電話は設定されたままでした。
このようなことは過去にも起きたそうです。
留守番電話の設定解除という簡単な仕事なのですが、失念すると重大な影響があります。
受付担当が朝、留守番電話設定を解除するという取り決めになっていた店舗で、営業開始後、1時間に
失念防止のプログラムを仕組みとして取り入れる
ここの店舗では、解決策として、開店前に行う朝礼の次第に、留守番電話設定の解除確認を付け加えることにしました。
仕組みで失念を回避しようということです。
しばしば起こる問題の解決は、可能な限り、仕組みとして取り入れることが有効です。
[以下追記 平成29年2月3日]
管理職の役割
次回記事に当たる ¶ 管理職が上手く機能しない理由|管理の対象は業務であり、人ではない で
当たり前のことをと思うかもしれませんが、このことを理解していない管理職が著しく多いのです。
責任転嫁
うちの部下はだらしがなくて・・・
だとか
うちの部下は出来が悪くて・・・
こんな言葉を口にしたリ、耳にすることは少なく無いでしょう。
これは責任転嫁です。こんな言葉を口にする管理職は要らないのです。
管理職の責任は業務遂行を全うすること
先の例では、出来の悪さを所与の条件として、仕組み化することで解決を図りました。
仕組み化で無くとも構いません。失念しないように教育しても良いのです。
管理職に求められるのは、業務の完遂であって、部下を槍玉にあげることでも罰することでもないのです。