業務執行能力の広がり
経験の少ない若い従業員に良くあることなのですが、仕事さえ出来れば十分であると考えている場合があります。ここに言う「仕事さえ出来れば」の仕事が広い意味であれば良いのですが、自分の職務分掌における業務だけを指しているのだとするとそれでは不十分です。
目に見えない役割
一見すると有能ではない上司、実務の遂行能力は明らかに部下の方にある、しかし、何故か会社の評価は高い、といったことがあります。それで組織がきちんと機能しているとすれば、そこにはきちんと理由があります。
その上司には、人を繋ぐ能力があるのかもしれません。若くて
膠
そこで尖った人間同士を繋ぐための
一見すると相手に不要なストレスを与えない相手から不要なストレスを受けないでコミュニケーションが取れる人です。
職務の新たな次元
先に触れたような「尖った人」から見ると、物足りなくて
1+1が2とは限らない
[以下 平成28年12月4日追記]
人材に関していうと、必要な能力を持った人材を集めれば、組織能力が個々の人材の能力の総和になるとは限りません。
個々の人材には、相互作用があります。
親和力を見極め生産性を向上させる
協働した場合、或る人と或る人とでは生産性が上がるが、別の或る人と或る人とでは生産性が下がるといったことが起こります。
従って、組織メンバー内の個々の関係に於ける親和力を見極め、調整し、生産性を向上させるのが、組織長の大きな役割の一つであるとも言えるのです。
但し、必ずしも生産性の高い親和力で、組み合わせを選ぶことを意味するわけではありません。業務上、避けられない「生産性の下がる組み合わせ」※もあるのです。だからこそ、余計に膠の役割が、緩衝材の役割が重要になります。
※ 例えば、野球チームで投手と捕手で、生産性が下がる、要するに実力を発揮しづらい、相性の悪い組み合わせがあるとしましょう。ローテーションの一角として当てにせざるを得ない状況では、何とか監督やコーチ、チームメイトがこの
そういった配慮などがここに言う、膠や緩衝材の役割です。
更に言うと、このバッテリーのどちらか、或いは双方が「尖った人」である可能性があります。単独では能力が認められるものの、実力発揮には場所を選ぶということです。
但し、両者が「尖った人」で無かったとしても、親和力として採り上げた相性問題はいずれにせよ存在するので、相応の配慮は求められます。やはり膠や緩衝材の役割は重要なのです。
業務執行能力の広がりを知る
[以下 平成28年年1月20日追記]
膠の役割、緩衝材の役割を果たす人は、組織化に貢献するのであり、組織を円滑に運営し、業務執行に資するのです。組織長にとっては重要な役割の一つですが、本質的には、組織
※ 先の野球の例で、監督、コーチ、チームメイトと列挙したのはその為です。
気付き
若い時期には、自分には見えない次元や分野の存在を意識し、自らの制約条件を常日頃から覚えることで、学習意欲や謙虚さなどが生まれてきます。
初めに入社する会社が良いところであることが望まれる(¶ 最初の就職先は一生を決める|高い意識とスキルを共に)のは、教育が受けられるだけでなく、自らの様々な気付きの切っ掛けが得られやすいことにもあるのです。