やりたい夢がある。でもやろうかどうか迷う。しばしば起こる葛藤です。
その理由は様々ですが、思わしい結果が得られないかもしれないことに対する不安、つまり徒労に終わることに対する不安が一番でしょう。
中でも年齢についての不安、つまり、年齢的にもう遅いかなという迷いについては、¶ 習い事を始めたい!でも年齢的に遅いかなと迷う心に・・・喝!!! で解決を見ました。
今回は特に、直ぐには解消できない要素、例えば、資金が必要で、お金が貯まったらやろうと思いなかなか始められない場合についてお話しします。
可能性の模索
実現しなかったらどうしようかという思考から、どうすれば実現する可能性があるかという思考に変える。
一見すると当たり前な表現に映るかもしれません。ところが、意味を正確に理解すると、肚に落ちてあなたに行動を促すことになるでしょう。言葉というものは微妙な意味合いの違いで、力を得たり、失ったりするものです。これから意味するところを細かくお伝えしましょう。
可能性の受け止め
あなたは、夢を実現させたいと考え、十分に調べて検討した結果、実現方法を見つけました。それが現状考えられる唯一の方法という結論です。ところが、実現する確率は20%。つまり、成功の確率が20%ということですから、80%の確率で失敗します。
受け止めが行動を決定
さて、これをあなたはどう見るかということです。
成功する確率が20%あるからやってみると考えるか、20%しかないから止めると考えるのか。
この際に、実現の可能性は20%あるからやってみようという思考を持ちましょうということです。これは仮に10%、或いは1%未満でも同じです。※
※ 勿論、現実にはパーセンテージで分ることなどはごく稀でしょうから、一般には、実現しそうな予感がある、或いは、現実には厳しそうだが、実現する可能性がないわけではないなど、漠然とした感触を元に考えることになるでしょう。
可能性が有れば決行
この考え方を支持する根拠は2つあります。
ひとつは、夢をどうしても実現させたいと考えた場合、他に手段がないのですから唯一の可能性です。どうしても実現したいと考えた場合の唯一の可能性ですから、夢実現のために行動するとすれば決行するしかないということになります。
もう一つは、たとえ夢が望むような形で実現しなかったとしても、やってみることで何か残るものがあるということです。
どうすればできる可能性があるかという思考とは、夢の実現にとことん拘り、できる可能性を模索し、その可能性に賭けるということです。
ここまでの話は、今直ぐに取り組むことで道筋が決められる状況を想定していました。実際上は別として、あなたが取り組むことで、夢が実現に向かうか、それはうまく行きそうか、道が険しそうか判断がつき、やるべきことが分っているという状況です。
具体例を挙げれば、
- [夢]慶応義塾大学文学部に入学し哲学を専攻したい。
- [夢の実現への道筋で必要なこと]受験勉強をしなければならない。
- [夢の実現の可能性]合格するのは厳しそうだが、不可能ではない。※
※ 全国で実施する模擬試験などで合格率が偏差値などを元に、パーセンテージがでるでしょう。
- [どうすればできる可能性があるかという思考]
- [唯一の可能性]慶応義塾大学文学部で哲学の研究をするのが夢である。止み難い夢だから決行する。受験勉強に取り組む。
- [後に残るもの]結果は如何にせよ、受験勉強で学習したことは身になるし、学習する習慣を身に付けたのは一生の財産。
このように考えることができるということです。
ところが、夢の実現への道筋で必要なことが分かっていない場合もあります。
夢の実現までの過程 が構想できない場合
夢、やりたいことは分かっているけれども、どうしたら夢が実現できるのか、その道筋が未だ付けられないという場合があります。
どうすれば夢が実現するのか分からない
例えば、あなたが外国で、特に英語圏に住みたいと考えているとしましょう。
まずは留学をと思い、仕事をしながらお金を貯めています。
残念ながら現在のあなたには留学に必要なお金がありません。一方で、必要な資金調達する手立ても今のところ見当たらず、給料から月々僅かばかりを積み立てています。
いつ海外に行かれるかの目処も立たず、英語の勉強も身が入りません。学習も滞りがちなのです。
現実的な手応え
初めにお話しした場合とは異なり、現時点でははっきりとした可能性が見えていません。何パーセントの可能性で実現するとか、何パーセントの確率で失敗すると云った見通しがないのです。
この場合にも、既述のどうすればできる可能性があるかという思考を採り、夢の実現にとことん拘り、できる可能性を模索し、その可能性に賭けるが当てはまります。
ところで、先程は、どうすればできる可能性があるかは判明しており、実現可能性の低さをぐっと飲み込んで、挑戦するという意味合いでした。
ところが今回は、どうすればできるかを模索するということに重心があり、その為に現在為し得ることを地道に遂行することで、実現可能性を見い出していくという意味合いになります。
つまり、前者は見い出された実現可能性に賭けるのに対し、後者は謂わば可能性が見いだされる可能性に先ずは賭けるのです。
いずれにしても実現しうる唯一の可能性に賭けるという点では共通しています。つまり夢の実現に拘るとは、諦めず、可能性に賭け続けることを意味するのです。
ですから、
- [夢]海外に住みたい。
- [夢の実現への道筋で必要なこと]アンテナを張り巡らし、常日頃から海外に住むための情報に注意を払いながら、居住に必要な英語の学習を進める。
- [夢の実現の可能性]道筋を求めるという段階なので確たる具体性がないので不明。道筋が定まるまでは暫定。
- [どうすればできる可能性があるかという思考]
- [唯一の可能性]海外で生活するのが夢である。止み難い夢だから決行する。夢実現の道筋を探し求め続ける。
- [後に残るもの]当面は英語の能力。道筋が明らかになるに従って、付け加わるだろう。忘れてはならないのは、夢実現の道筋を探し求めるという課題を解決すること自体で培われるもの。これが一番大きいかもしれない。
赤字が先程とは異なる部分です。
海外に住めなかったら無駄だと考えないということです。¶ 後に残るものに記載されている通りです。
前進した分だけ可能性は高まる
大切なことは、夢の実現への道筋で必要なことを実行しているうちに、あなた自身も然ることながら環境も変化していくということです。
分かりやすいところで云えば、英語のコミュニケーション能力が高まれば、奨学金の可能性や海外勤務の可能性が見いだされるかもしれません。海外メディアからの情報も格段に手に入りやすくなることでしょう。
英語のコミュニケーション能力が高まることで、海外への切符は手に入りやすくなることでしょう。
夢の実現への道筋で必要なことを遂行することで成長も見られ、課題解決能力も向上することでしょう。
万一とは言わない、仮にもしあなたが海外に住むことができなかったとしても、拘りと努力の成果として、あなたに残るものはたくさんあるということです。
千載一遇のチャンスを手に入れるための必要条件
御膳立てがすべて整っていないとしても、或いは御膳立てが整う見通しが立っていないとしても、あなたが強く実現したいと願うのなら、可能性の模索も含め、可能性に賭けるべきなのです。
可能性が見えなくて挫けそうになった時の特効薬。こう自問してください。
一度だけの人生、夢をそう易々と諦めて良いのか。断念しても良いのか。
夢の実現に拘り、夢の実現の道筋で必要なことを遂行していれば手の届いた千載一遇のチャンスが、それを怠ったために手が届かないといったことが起こるのです。
具体的に言えば、学習を続けていて、英語によるコミュニケーション能力が向上していれば、ありつけた海外勤務のチャンスも、怠けていて語学力が向上していなかったために、逃がしてしまうといったことが起こるということです。
常に可能性を見い出す思考、そしてそれに賭ける行動、これがあなたの夢を叶えます。